どこのお店でも獺祭が売り切れ・品切れの理由

旭酒造

獺祭はとても品薄です。
特にネットの通販で購入しようとしても、ほとんど売り切れました状態。

なんでこんなに在庫がないのでしょう。

調べてみました。


獺祭の生産能力は、年間3,000キロリットルだそうです。
3,000キロリットルということは、仮にすべてが一升瓶(1.8リットル)だとすると市場に出回る本数は以下の計算になります。

1,666,667瓶/年
138,889瓶/月

月間約14万瓶になります。

獺祭の取り扱い店(販売店・飲食店)はどれくらいあるのでしょう。
旭酒造のホームページを参考に、取り扱い店舗を数えてみました。
買える店 飲める店
 日本 345 830 1,175
   北海道 12 22 34
   東北 7 21 28
   関東地方 188 360 548
   中部地方 24 78 102
   関西地方 29 69 98
   中国地方 53 221 274
   四国地方 5 8 13
   九州地方 26 49 75
   沖縄 1 2 3
 海外 32 236 268
合計 377 1,066 1,443
獺祭の飲める店・買える店

漏れなく瓶詰されたとして、月間約14万瓶が全世界の1,400店舗で取り扱われるとして1店舗あたり平均して100瓶。
大手デパート、百貨店と小売りの酒屋さんでは出荷量が違うでしょうから、あくまでも机上の計算です。

ひと月に1店舗あたり一升瓶100本。1日3本超のペースで売れれば在庫切れです。

どこを探しても売り切れ・在庫切れはこういった事情なのかもしれません。
2015年から3倍の月間9,000キロリットルを生産できるように、旭酒造が拡張されるそうです。

朗報なんですが、原料となる山田錦の生産が追い付かないそうで、市場に出る獺祭の本数が一気に増えるということはないのかもしれませんね。

日本酒獺祭(だっさい)の由来

旭酒造
Photo by ©日経BP

獺祭(だっさい)

初めて見たときにはなかなか読めませんね。
「獺」はカワウソのことです。
カワウソの祭りとは。
獺祭はく「獺祭魚」に由来しています。

獺祭魚
獺祭魚(だっさいぎょ、たつうおをまつる)は七十二候の一(雨水初候)。立春末候の魚上氷の後、雨水次候の鴻雁来の前にあたる。また転じて書物をよく好み、引用する人のこと。

礼記月令孟春の条に「東風凍を解き、蟄虫は始めて振く。魚冰に上り、獺魚を祭り、鴻雁来る」とあるのが出典。春になってカワウソが漁をはじめ魚を捕らえることを指した。カワウソは捕らえた魚を川岸に並べる習性があり、これが先祖を祭るときの供物のように見えたことから「魚を祭り」とされた。

晩唐の政治家、詩人である李商隠は作中に豊富な典故を引いたが、詩作の際に多くの書物をカワウソが魚を並べるように置いたため、獺祭魚と称された。ここから、多くの参考書を周囲に広げるさまを指すようになった。

正岡子規は自らを獺祭書屋主人と称したため、子規の命日である9月19日を獺祭忌と呼ぶこともある。
参照Wikipedia


カワウソは捕らえた魚を川岸に並べるように、詩や文をつくるときに多数の参考資料を並べている様子を獺祭と呼ぶようです。

日本酒獺祭の生みの親、旭酒造は伝統を守りつつも実はとても改革的であることで有名です。どのような改革を進めているかは別の記事に譲ることにしますが、酒造りのためにありとあらゆる資料を広げ散らかして新しい日本酒を創り出したいという強い意思表示として、「獺祭」と命名されたんですね。

獺祭から思い起こされるのは、明治の日本文学に革命を起こしたといわれる正岡子規が自らを獺祭書屋主人と号した事です。「酒造りは夢創り、拓こう日本酒新時代」をキャッチフレーズに伝統とか手造りという言葉に安住することなく、変革と革新の中からより優れた酒を創り出そうとする弊社の酒名に「獺祭」と命名した由来はこんな思いからです。

獺祭について